診療案内Medical Treatment
じんじょうせいゆうぜいいぼ(尋常性疣贅)
いぼとは皮膚の一部分がもりがったできものを指す俗語です。 広い意味ではウイルスに感染してできるいぼや加齢によってできるいぼ(脂漏性角化症)などたくさんの疾患を含みます。
さらに、ウイルスに感染してできるウイルス性いぼにもいくつか種類があり、広く認知されているのが尋常性疣贅です。
ここでは尋常性疣贅についてお話します。
尋常性疣贅はヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが皮膚に感染してできます。通常、傷のない皮膚バリアがしっかりとした皮膚では感染しないとされています。蒸れやすくふやけて目に見えないほど小さなキズが多い足や逆に乾燥して亀裂が多い皮膚はウイルスが皮膚に入りこみやすくなっています。また、アトピー性皮膚炎で皮膚のバリア機能が低下している方や免疫系の低下する病気や治療を行っている方はうつりやすいので注意が必要です。
潜伏期間は1~6か月とされます。たこ(胼胝)やうおのめ(鶏眼)と見た目がよく似たウイルス性いぼ(尋常性疣贅)もよく見られます。
診断
一見するとうおのめ(鶏眼)やたこ(胼胝)に区別がつきにくいものもありますが、特徴的な見た目で大抵診断がつきます。よく見ると小さな黒い斑点があるのがウイルス性いぼ(尋常性疣贅)です。ダーモスコピーという拡大鏡でみるとその黒い斑点が血管であることが分ります。
治療法
除去 |
液体窒素で冷凍凝固したりや電気メスで焼灼します。1回の治療では治らないため、根気よく続けていくことが大切です。2~3週間に1回のペースで行います。 |
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薬物療法 |
内服薬ヨクイニン(ハトムギ種子抽出物)を長期間に渡って内服します。 |
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外用薬サリチル酸絆創膏を2~3日に1回貼り換えながら継続します。 |
ウイルス性いぼは治りづらいのが特徴です。
効果をみながら治療法を組み合わせます。焦らず、じっくり気長に治療していきましょう。
よくあるご質問
ウイルス性いぼ(尋常性疣贅)を予防するためにはどうすればよいですか。
いぼを触ったりつついたりするのはやめましょう。ほかの人のいぼも同じです。処置を行った後は必ず手洗いをします。また、皮膚のバリアをしっかりと作るスキンケアも大切です。湿った部分はウイルスが広がっていきやすいため、肌をじっとりとさせすぎないように注意しましょう。
よく爪を噛みます。いぼが爪のまわりに増えてきました。関係ありますか。
爪を噛んでできた小さなキズからウイルスが入り込んだために爪まわりにいぼが増えたと考えられます。
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